2008年 日本
監督 : 中村義洋
キャスト : 竹内結子 / 阿部寛 / 吉川晃司 / 池内博之 / 佐野史郎 / 玉山鉄二 / 田中直樹 / 田口浩正 / 野際陽子 / 平泉成 / 國村隼
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難易度の高いバチスタ手術を成功させ続けている外科医チーム。しかしそのチームが担当した手術が立て続けに失敗した。それは事故なのか、事件なのか。事故ならば原因は、事件ならば犯人と目的は?
その判断をするために調査を要請された心療内科医の田口医師は、7人のチームの構成員たちに聞きとり調査を行っていく。田口医師が調査を終了しようとしたとき、厚生労働省から白鳥という調査員がやってきた――。
観にいく気のまったくなかったこの映画を観てしまったのは、池内さんが出ていたから。俳優目当てで映画館まで足を運んだのは初めて。
竹内結子演じる田口医師は原作では男性だったようで、原作を先に読んでいたら観るのがつらい映画だっただろうなと思う。けど、個人的には池内さんをスクリーンで観られたというだけでも大満足だったし、事件の真相が明かされたあたりの田口医師の打ちのめされた感じはとても痛ましくて、息苦しいほどのしんどさだった。理解できるかどうかは関係がなく、自分の立場では否定できない現実をただ目前につきつけられるあの感じ。あの絶望は、きっと小説で読めばもっと大きいんだろう。
私は阿部寛という俳優が好きではないので、相乗効果で白鳥はかなり見ていたくないキャラクターだと感じてしまった。ソフトボールのシーンがあるのだけどそれもやけに浮いているような感じ。これは、田口医師が女性という設定に変えられたことが大きいかも。もしくは原作にはないシーンなのかもしれない。
とはいえこまごまとしたことを言っても、真相が明らかになったシーンの重さだけで充分に忘れがたい映画になった。この感想は観てから一ヶ月以上経って書いているけど、時おりふと思い出す。