2008年  日本
監督 : 村松亮太郎
キャスト : 神田沙也加 / 桜塚やっくん / いしだ壱成 / 川合千春 / ダイヤモンド☆ユカイ
>> goo 映画

　何人もの人々といくつもの立場とシチュエーションが絡み合って、最後にひとつに収束する。コンビニの店長、女子高生、ヤクザ、人身売買、詐欺師、警察官、その他もろもろ。だれかがだれかと係わっていて、どこかが途切れて、ふいにつながる。

　映画レビューでもどなたかが言っていたけれど、形式としては「マグノリア」。でも、和製マグノリアというにはあまりにもくせが強いと思う。とても、「最近の日本っぽい」映像と話とキャラクター。
　個人的には、強烈だとは思うけど好きにはなれない。わざとレプリカじみた作りにして、向き合うことを避けている感じを受けるからかもしれない。直球勝負が好きな私には、性に合わなかったのだと思う。悲惨なところは、誤魔化さず心臓をえぐるような悲惨さで迫ってくる方がいい。

　ところで、いしだ壱成はやっぱりいいなあ、と思う。一緒に観た友人とも確認し合ったのだけど、たとえばレギュラー番組を持って毎週見かけるようになったら、きっととてもしつこく感じてしまう人だと思う。代わりに、たまに、ふいに、見かけると、とても好感を持ってしまう。
　この映画のなかで、一番のはまり役だったと思う。