Enchanted
2007年 アメリカ
監督 : ケヴィン・リマ
キャスト : エイミー・アダムス / パトリック・デンプシー / ジェームズ・マースデン / スーザン・サランドン / レイチェル・コヴィー
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おとぎの国で暮らすジゼルは、夢に見た王子様との結婚式の日、継母の魔法使いに騙されて世にも恐ろしい世界に追放されてしまう。その世界とは、現代のニューヨーク――。
観終わっての一番の感想は、「ディズニーの本気って恐ろしい」。
このブログをざっと観ていただければわかる通り、これは私の好みとはまったくちがう映画。ディズニー映画はちいさいころはそれなりに観ていたけれどもう今更興味はないし、このブログにも基本的に感想を載せていないほど。観にいったのは、友人がちょうど観たがっていて上映時間のタイミングが合ったから。
でも、てきとうに観ておわり、にできなかった。ちょっとくやしい。
映画会社としてのディズニーの手腕の話をすると、ここまでセルフパロディできるのは素直にすごいと思う。セルフパロディは、自分の持っている味を長所から短所まで、すべて知り尽くさないとできないものだと思うから。「ディズニー映画なんて所詮夢物語のくだらない空想じゃないか。ばからしい」、っていう一部の斜に構えた観客の声まできちんと受け止めて消化しないと、この映画はつくれないはず、だと思う。
そして、それらの声を消化して「ええその通り、まったくおっしゃる通りです」と全肯定して、その上で、ひとつ上の次元にまたディズニー世界を構築してみせた。「それならこんな映画ならご満足いただけますか?」と言うみたいに、あっさり批判を飛び越える完成度と面白さで。
なんというか、ディズニーは観客よりも、一枚も二枚も上手だなあと思う。すべての観客より、かは知らないけれど、少なくとも私よりはよっぽど。
なんだかつまらないことを言ってしまったかも知れないけれど、要するに、素直に感服させられてしまったということ。面白かった。
二度観ることはないと思うけど、一度観て後悔はちっともしていない。