2008年  日本
監督 : 阪本順治
キャスト : 藤原竜也 / 水川あさみ / 塩谷瞬 / 豊原功補 / 波岡一喜 / 柄本佑
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　カメレオンのようにころころと表情を変えるゴーロ。仲間達と結婚詐欺をしながら暮らしている彼は、いつものように片付けた仕事の帰り道に、怪しげな男達の拉致現場を目撃してしまう。思った以上に大きな事件だったことを知ったゴーロは、仲間達を口封じから守ろうと奔走するが――。

　まずポスターに惹かれて（黒背景に藤原さんが立っていて煙草の煙が立ち上っているもの）、松田優作のために書かれた脚本だと聞いてさらに惹かれて観てみたもの。
　どこが好きとはうまく言えない。たぶん、観ててつまんないなーって思う人はいると思う。けど、とても好き。マトリックスとかヒットマンとか映像がすごくてスタイリッシュな映画はいろいろあるけど、そいういうのは洋画にまかせとけばいいや、と、こういう映画を観ると心底思う。体当たりの、ぶっつけの、ぎりぎりの、贋物でない邦画。

　ミーハーな意味でなく、藤原さんは本当に格好いい役者だと実感した。劇場まで二度足を運んだし（スクリーンだからこそのぞくぞく感をたくさん味わっとかないと後悔すると思った）、時間があればもう一回くらいスクリーンで観たかった。リバイバル上映をしてくれたら間違いなくまた行く。
　ストーリーとか演出とかでなく、ただ、この古くさいような日本らしい空気を感じてほしい。コアな人には、おすすめ。