Eastern Promises
2007年 イギリス / カナダ
監督 : デヴィッド・クローネンバーグ
キャスト : ヴィゴ・モーテンセン / ナオミ・ワッツ / ヴァンサン・カッセル / アーミン・ミューラー=スタール / シニード・キューザック
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病院で働くアンナの元に、妊娠した少女が瀕死の状態で運び込まれた。赤ん坊の命だけを残して少女は息を引き取ってしまい、アンナはロシア語で書かれた少女の日記をたよりに少女の身内を探し出し赤ん坊を届けようとする。その調査の途上でとあるロシア料理のレストランを訪れたときから、ニコライという名の男が彼女に近づいてきた――。
評判がよかったので観てみた。
バイオレンス・アクション、というジャンルになるんだろうか。イースタン・プロミスというのは人身売買という意味を持つそうで、もっとシリアスでずっしりと来る映画なのかと思っていたら予想とはだいぶ違っていた。全体的に重苦しくはあるけれど、基本的な筋などはとてもハリウッド的だ。エンターテインメント作品だと思う。
なんとなく印象が薄いのはたぶん、登場人物それぞれの心の動きが見えにくかったから。アンナはニコライを信用していいのか疑ってかかるべきなのか常に迷っているように見えるのだけれど、最終的に心を通じ合わせたそのきっかけというか、理由というのはなんだったのだろう。
誰かが観たいと言えば自分も一緒に観ようと思うしそうしたらもうちょっと理解できるのかもしれないけれど、自発的にまた観ようとは思わない。観て後悔しているわけではないけれど、心の上っ面だけすべっていってしまったような感じだ。
もっとも印象深い人物はロシアンレストランの店主だろうか。それでも、それほど深くの残っているわけではない。