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ウォンテッド
Wanted
2008年  アメリカ
監督 : ティムール・ベクマンベトフ
キャスト : ジェームズ・マカヴォイ / アンジェリーナ・ジョリー / モーガン・フリーマン / テレンス・スタンプ / トーマス・クレッチマン / コモン / マーク・ウォーレン
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 気弱で仕事も恋愛もなにもかもうまくいかないウェスリーは、突如現れた美女・フォックスに、暗殺組織にスカウトされた。彼女は、ウェスリーが伝説の暗殺者の息子だというのだ。最初は抵抗するウェスリーだったが、やがて平凡な生活から暗殺者の世界を足を踏み入れていく。

 「つぐない」でものすごくセクシーだったジェームズ・マカヴォイが出ているというだけで観に行った。予告編で“すごい”や“かっこいい”を通り越して呆れてしまうような過剰演出のアクションシーンをさんざん見ていたので、ストーリーに関してはまったく期待していなかった。
 私のなかでは映像革新≒マトリックスなのだけど、「マトリックス」はストーリーも高く買っている映画。「ウォンテッド」に関しては、「マトリックス」から映像の目新しさだけを抜き出したような映画なのかなと思っていた。

 のだけど、観終わって一番に思い出した映画は「カメレオン」だった。私にとって「カメレオン」は「マトリックス」の対極にある映画なので、要するに観る前の印象と観た後の感想が180度違ったということ。

 ウェスリーの変わっていく様子はご都合主義や天賦の才に頼り切ったものではなくて、努力や根性ということばが似合うものだった。派手な映像のせいで軽い映画に見えるけど、骨太な映画だと思う。
 ウェスリーの最後のせりふが、観終わって3ヶ月が経つ今も頭から離れない。彼のような人生の転換をする必要があるとはさらさら思わないけど、それでも自問し続ける価値のある質問だと思う。

 あと、言うまでもなく、アンジェリーナ・ジョリー演じるフォックスは文句なく格好いい。
2008.10.01