Hairspray
2006年 アメリカ
監督 : アダム・シャンクマン
キャスト : ジョン・トラボルタ / ミシェル・ファイファー / クリストファー・ウォーケン / クイーン・ラティファ / ザック・エフロン / ニッキー・ブロンスキー
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16歳のトレーシーが今夢中なのは、ボルチモアで人気のテレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」。番組に出ることがトレーシーの夢だったが、その夢を実現するには大きな障害がある。それは、彼女の大きすぎる体型だった!
観てから2ヶ月以上経つのだけど、オープニングの「グッドモーニング・ボルチモア」のフレーズが頭から離れない。ミュージカル映画は好きだけど、ここまで曲が頭に残るのは初めてかも。
自分なら「コーニー・コリンズ・ショー」に出演できる! と信じる前向きなトレーシー、彼女のテレビ出演には断固反対の後ろ向きなトレーシーのお母さん、トレーシーが恋する「コーニー・コリンズ・ショー」で大人気の男の子や、彼のステディであり番組プロデューサの娘である鼻持ちならない女の子。
ひとりひとりのキャラクター設定がとてもわかりやすい。こういう映画は、とにかくひたすら楽しみながら観るのが好き。ストーリー性とか人物描写とかよりも、音楽とダンスで笑顔になりにいく映画だと思う。
人種問題もからめているのだけど、ここは音楽やダンスシーンのクオリティの高さに比べて中途半端な印象。いっそなくてもよかったと思う。
映画内では、黒人=被差別人種で不幸、それでも白人に屈しない素晴らしい人々、白人=自分達を優良だと思い込んでいる高慢な人間とはっきり色分けされている。人種問題に触れるのなら、“黒人は平等に扱われるべき”からもう一歩踏み込んで、“黒人と白人はおなじ人間である”と言って欲しかった。白人の象徴であるプロデューサー母子が落ち目になってハッピーエンド、というのにはもやもやが残る。
他のレビューでもちらほらと見かける意見だけれど、若干尻すぼみ気味だった感がいなめない。それでもダンスシーンの楽しさを考えれば充分にいい映画だけれど。