The Day the Earth Stood Still
2008年 アメリカ
監督 : スコット・デリクソン
キャスト : キアヌ・リーブス / ジェニファー・コネリー / キャシー・ベイツ
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突如政府に召集されたヘレン。彼女は地球を保護するために人類を消すという任務を持つ異星人のクラトゥと出会い、彼の任務の遂行をやめさせようと奔走する。
レビューで酷評されていることは知っていたので、まったく期待せずに観に行った。おかげで、肩透かしをくらうということもなく観終わった。
私は1951年版の「地球の静止する日」を観ていないのでなんとも言えないけれど、現代らしくアレンジしようと気張りすぎて空回りした感がある。異星人が人類が地球にとって危険であると判断する理由が環境破壊だったり、映像や宇宙船の奇抜さだったりで、いちいち2008年であることを強調しすぎているというか。
キアヌは好きな俳優なので彼を見ているだけでも私はある程度楽しめてしまったけれど、そうでなければ何を見せられてるのかもわからないまま時間だけが過ぎていくように感じるんじゃないだろうか。
ただ一ヶ所だけ、中国の老人として過ごしてきたクラトゥと同じ星の人が「人間はどうしようもない、この先変わるわけがない」と言ってクラトゥに人類消去のゴーサインを出したあとに、「自分は地球に残る」と言う場面ではじんわりと涙を浮かべてしまった。
そんな風に言ってもらえるようなことはなにひとつしていないのにと、「人間として生きられてよかった」と言ってくれた老人に対して申し訳なさでいっぱいになった。
映画内ではクラトゥの同情を買って生き残っただけの人類だけれど、そんな現実はそれこそこの映画のなかだけのものにしなければならない。