Che: Part One
2008年 スペイン / フランス / アメリカ
監督 : スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト : ベニチオ・デル・トロ / デミアン・ビチル / サンティアゴ・カブレラ / エルビラ・ミンゲス
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フィデル・カストロのもとでキューバ革命を成しとげたエルネスト・ゲバラ。チェという愛称を持つ彼の、カストロとの出会いから革命成功までの姿を追う。
革命後の国連総会での演説や答弁の姿をあいだにはさみながら、革命の戦いを淡々と映像に起こしている。
私はチェのこともキューバ革命のことも名前くらいしか知らなくて、映画をやると知って概略をざっと調べてから観に行った。
公式サイトでは「体験する」という言葉が使われている。自分がその場にいるかのように感じるような、強い臨場感を持っている映画だ。エンターテイメント性のない、ドキュメンタリー色の濃い映画なので、娯楽映画と思って観に行くとさっぱりわからなくて退屈すると思う。
私はどんな作品を観ても、事件や出来事ではなくそれにかかわる人間を主眼として見てしまう。
エルネスト・ゲバラという青年は公正であることに強くこだわる人だった。自分や味方という、甘く接してしまいがちな相手に対して厳しくあることを決して妥協しない人だ。
たった2時間、「39歳 別れの手紙」まで含めても4時間半の映画1本でひとりの人物を理解できるとは思わない。けれど、興味を持ついいきっかけになったと思うし、それだけで充分に嬉しい。