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チェ 39歳 別れの手紙
Che: Part Two
2008年  スペイン / フランス / アメリカ
監督 : スティーヴン・ソダーバーグ
キャスト : ベニチオ・デル・トロ / カルロス・バルデム / デミアン・ビチル / ヨアキム・デ・アルメイダ / エルビラ・ミンゲス / フランカ・ポテンテ / カタリーナ・サンディノ・モレノ / ロドリゴ・サントロ / ルー・ダイアモンド・フィリップス / マット・デイモン
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 キューバ革命成功後、キューバでの地位や生活をすべて捨ててチェはボリビアに入国、再びゲリラとして戦いの場に立つ。

 チェがキューバ革命を成功に導いたのは、彼の自他に対する等しい厳しさや誠実さだ。チェ自身は、「28歳の革命」で描かれていたキューバ革命時と変わっていないように見える。けれどボリビアでのゲリラとしての彼は失敗する。

 キューバ革命の成功で彼がおごっていたとは思わない。けれど、キューバ革命の経験によって彼のなかには「革命は成功させることができるものだ」という概念が生まれただろう。
 それが油断や甘さに直結するとも思わない。けれど、フィデル・カストロがいない、キューバとは国民の意識が違う、そういう外面的な理由だけでは満足せずチェの内面にまでも失敗の理由を探すなら、「成功できる」という概念以外に、それらしい影は思いつかない。

 1度目以上の成功を得ることはない。最初の成功が大きければ大きいほど、そのツケがまわったかのように2度目の失敗は泥沼的な展開を見せる。奇跡的な成功を1度実現させるよりも、ほどほどの成功を繰り返す方が長らえることができる。
 なぜ2度目の成功はないのか。この映画を観ながら考え続けてしまった。
2009.02.04