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ブラッド・ダイヤモンド
Blood Diamond
2006年  アメリカ
監督 : エドワード・ズウィック
キャスト : レオナルド・ディカプリオ / ジェニファー・コネリー / ジャイモン・フンスー / マイケル・シーン / アーノルド・ボスルー
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 内戦下にあるシエラレオネで反政府勢力 (RUF) にとらわれダイヤ発掘に駆り出されたソロモンは、巨大なピンク・ダイヤモンドを発見する。その存在を偶然知った傭兵のアーチャーは、ダイヤを自分のものにしようとソロモンに近づいていく。

 だますこと殺すことを知らない純朴なソロモンと冷徹な兵士であるアーチャー、RUF にとらわれたソロモンの息子と彼を取り戻そうと奔走するソロモン、お互いに惹かれあいながらもすべきことのために別の道を選ぶアーチャーと女性ジャーナリスト・マディー。それぞれに対照的な関係がいくつも展開される。その背景にあるのは、武器を買うための資金源として使われる紛争ダイヤモンドだ。

 欲張りな映画だと思う。紛争ダイヤモンド、アフリカで生まれた白人、シエラレオネの内戦、紛争地帯でのジャーナリズム。いくつもの要素をつめこんでいる。紛争ダイヤモンドを主題に定めてはいるけど副題が多い。そういう映画はひとつの要素に対しての掘り下げが浅くなりがちだ。この映画も完全な例外とは言えない。
 けれど、浅薄な映画には決してなっていないと思う。安易な感動ものに流れそうな展開もいくつかあるけれど、紛争ダイヤモンドの存在を示し考えさせることには成功している。

 私にとって戦争・内戦・紛争というのは重要なテーマのひとつ。そういう人にとっては観る価値のある映画だと思う。
2009.04.05