メモ
2006.09.17
 奈緒子と巧が手を握ることでつながる輪、まず浮かんだのは、三人が内側を向いている閉じた輪でした。けれど、「あ、これはちがう」とすぐに打ち消されて、それぞれに外を見ている三人が、私の中ですんなりと馴染みました。動くことでしか見つけられないもののために、いつまでも同じ場所に立ってはいられないから歩いてゆくために、巧は奈緒子と手を繋ごうとしているのだから。