メモ
2006.09.19
 加地のバカ。死んでしまうなんてきっと思いもせずに、謝ることもできるなんて思ってたんでしょう。たった一瞬も後悔しないように、本当は生きなきゃならないのに、人ってなんておろかなんだろう。
 愛しさの変わらない、奈緒子の心を有り難く思いながら、二人を見つめていけばいい。頭を下げて謝り倒す準備をしながら、二人を気長に待っていればいい。

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 心の、あるいは魂の壊れる音を聞いた人間が、「生きていける」と思えるようになるのって、きっとこの世で一番の救いじゃないでしょうか。色の薄くなってしまった世界に、また色を塗れるなら。