メモ
2006.10.22
 土日はバイトがあるため、なかなかメモを書く時間がとれません。

 「図書館内乱」と「レインツリーの国」、読了しました。まずは順当に、「図書館内乱」から。

 正直な話、「図書館戦争」のノリを期待して読むと感覚がずれました。ずきりとする部分、やるせなく痛々しい場面がありました。手塚と手塚の兄の間にあるものが寂しく、持て余してしまいそうになります。
 また、柴崎については、ふと思い出してしまう知人がいます。人の関心を引いてしまうことの意味、犠牲になるものを思うと、柴崎のような生き方を選ばざるをえないのかもしれない、と感じます。私の知る彼女は、常に笑顔を絶やしません。けれどその笑顔は心からのものというより、なにかをおおうためのものに見えて、柴崎を知った今は、そうしなければいられなかったのかもしれないと、思うのです。
 だからこそ、郁の存在が嬉しい。手塚も、柴崎も、郁のために憤れる。それは、間違いなく救いだと思うのです。

 「レインツリーの国」について。
 「繋がった」感覚。わかります。会話が成立する、というのは実は大変なことだと思うのです。言葉がかちあうというのは、投げたものに返事がくるというのは、素晴らしいことなんじゃないか、と。
 そしてまた、私も沙々雪という本に対する想いをつづるサイトを持つ人間で、あんなメールをくれる人に見つけてもらえたひとみがうらやましくもなりました。
 途中、端々に自分とリンクするところがあり、正直な話、冷静に読み進められないこともありました。涙が止まらず、それ以上読み進められない部分もありました。
 本音を言うなら、ちょっとへこたれそうになったのですが、それでも、この本に出会えてよかったです。今はまだ無理なのですが、いつかまっすぐにこの本に向き合えたらいいなと思えます。自分の感情に振り回されず、伸とひとみにしっかりと視線を向けられたらと思います。
 (私事がからんでしまったため、なんとも歯切れの悪い感想で申し訳ないです。「レインツリーの国」という小説に対しての感想を、自分の感情から上手に切り離して書くことが、今の私にはまだできないんです。)

 まだ2、3点書きたいことがあるのですが、それはまた明日にでも。