メモ
2007.07.18
 昨日から読み出して、一気に「GO」を読了しました。昨年のおわりごろに言っていた、ここ10年弱の直木賞受賞作品を読んでみようという試みの一環です。せっかく読むなら年代順に一気に読もうなんて思っていたんですが、そんな縛りを入れるとちっとも読み進められないことに気がついたので、気楽に気の向くままに読んでいくことにしました。

「GO」はもともと気になっていて、文庫化するのをずいぶん待っていたんですが、文庫化してからは“いつでも読める”なんて思ってしまってなかなか手がのびず…。話題になっていた時期からはずいぶん経ってしまいましたが、あれだけいろいろ取り上げられたのが納得できる、力のある小説でした。「いつか、俺が国境線を消してやるよ」はほんとに名ぜりふ。
 単純にいい話とか、単純にかっこいい話って、実はむずかしい。ひねくれたがる読者の心をひっつかんでがっちり前を向かせるような、こういう力に満ちた小説って、掛け値なしに気持ちがいい。やっぱり、私は直木賞受賞作と相性がいい気がする(ちなみに、芥川賞は全体的にちょっと苦手)。

 でも、石田衣良さんの「池袋ウエストゲートパーク」シリーズを思い出してしまうのは、たぶん私だけではないはず…。