メモ
2007.12.21
 ここ数日うまく時間がつくれず、「オキーフの恋人 オズワルドの追憶」も「猫語の教科書」も感想が書けないままになっていました。

 「猫語の教科書」、18日に読了しました。読み出すととにかく面白くて、ぐいぐい読み進めてしまいました。
 動物というのは、かわいいというよりも美しいと形容する方が正しい生き物だ、と思っています。なかでも、猫の気品はたまらないほどで、猫は私のなかでとても特別な生き物です。
 「猫語の教科書」は、ある一匹のメス猫が子猫やのら猫に人間世界での処世術を伝えるために執筆した、という設定なのですが、彼女が言うには、猫というのは人間よりもずっとかしこく高貴な生き物なのだそうです。まったく、その通りだと思ってしまう。
 私はまだ猫を飼ったことはないのですが、実際に猫を飼った経験のある方が読むと、いつものあの行動はこんなことを考えていたのか! と、おどろくという読み方もできそうです。
 おすすめ、ありがとうございました。猫が好きなひとを見つけたら、まずすすめたい一冊になりました。

 ところで、今は「とるにたらないものもの」を読んでいます。外出先で「猫語の教科書」を読み終えてしまったため、あまり時間がかかりすぎずに読み終えられるものを、と考えて書店でとり急ぎ買ったものです。ずっと気になっていて、ようやく手に取るきっかけが回ってきました。絵國香織さんというのは、どこからどんな切り口で見ても絵國さんでしかなくて、不可思議な印象をいつでも抱いています。
 絵國さんのページに私はピンクのフラミンゴの写真を使っているのですが、絵國さんにとってピンクというのは、好きとは言わないけれどどこか特別、な色のようです(絵國さんの表現の仕方は唯一無二で、もちろん私がここで正確に伝えることはできないので、「とるにたらないものもの」の「ピンク」の章を見てもらうのが一番だと思います)。