メモ
2008.04.24
 昨日から読み始めていた「武装解除―紛争屋が見た世界」を、今日読了。昨日は一日休日だったので読みきれるかなと思ったけれど、無理だった。

 アマゾンでの評価の高さを見て手に取った本だったけれど、星5ばかりがつけられることに充分納得がいく内容だった。
 東チモール、シエラレオネ、アフガニスタンでの武装解除にたずさわった著者が経験を基に、憲法第九条を掲げる日本が国際紛争に対して持つべき立場や責任について考察する。
 細かく話し出すととてもとまらないので、ひとまず、ぜひ読んで欲しいとだけ。今この世界に日本人として生きているのなら、知っているべきことがたくさんつまっている。最後に、著者は憲法第九条の改正についての見解を示すけれど、それはひとりの日本人として心から恥ずかしくなるものだった。けれど、著者の論理は説得力にあふれていて、とても反論などできない。まず、反論できるだけの行動を起こすことから始めなければならない。

 憲法第九条は、自衛隊のような組織を認めていない。しかし、自衛隊を放棄することは現実を見れば不可能である。
 では、憲法を改正して軍隊を持つことを認めるべきなのか。認めたとして、その軍は、国際紛争に対してどのような働きを持つべきなのか。
 あるいは憲法を改正しないとしたら、日本は自衛隊という軍事行動が可能な組織を持ちながら、国際紛争には資金援助だけのかかわりでいいのか?

 もちろん、著者の意見だけが正解ではないと思う。けれど少なくとも、私は著者の示した結論に、口をはさむことができない。

 タイミングが合ったので、せっかくだしと思って「大いなる陰謀」を観てきた。読了はしていなかったけれど、この本を読み始めている状態で観てよかったと思う。せっかくなら、以前に公開されていた「ブラッド・ダイヤモンド」も観ておけばよかった。