『生きる』、読了しました。
面白いといえば面白いのだけど、どこか決定的にもの足りない。
少ない言葉で的確に物事の核心をつくのが小説家だと思っているけど、乙川さんの文章は核心の周囲をうろつくだけで核心そのものをつくことができていない感じ。読んでいてじれったい。どれだけ言葉をついやしてもできるのは核心の輪郭をぼんやりと示すことだけで、核心そのものを読者に鮮やかに見せつけることはできない。むしろ、選び抜かれた少ない言葉にこそその力はあると思っている。
『生きる』には中編がみっつ収録されているのだけど、三編とも似た構成なのは意識的にやってるんだろうか。同じ構成を繰り返し示すことが小説として大きな力になることはあると思うけど、『生きる』からはそんな感じはしない。
全体として満足の行く小説ではなかった。直木賞受賞作を読んだときに感じる奥深さを感じられなかった。でも、アマゾンでの評判はいいのでもしかしたら私の読み込み方が足りないのかもしれない。もしくは私が時代小説に慣れていないことも一因なのかも。
他の作者の時代小説をいくつか読んでみて、もう一度読み直してみるのもいいかもしれない。
さて、ようやく『善なるもの一なるもの』にとりかかります。文をひとつひとつ理解しながら進もうとするとちっとも読み進められない気がするので、ある程度のブロックずつとりあえず読み下してみて、その後読み返しを繰り返しながら理解してみようと思います。
面白いといえば面白いのだけど、どこか決定的にもの足りない。
少ない言葉で的確に物事の核心をつくのが小説家だと思っているけど、乙川さんの文章は核心の周囲をうろつくだけで核心そのものをつくことができていない感じ。読んでいてじれったい。どれだけ言葉をついやしてもできるのは核心の輪郭をぼんやりと示すことだけで、核心そのものを読者に鮮やかに見せつけることはできない。むしろ、選び抜かれた少ない言葉にこそその力はあると思っている。
『生きる』には中編がみっつ収録されているのだけど、三編とも似た構成なのは意識的にやってるんだろうか。同じ構成を繰り返し示すことが小説として大きな力になることはあると思うけど、『生きる』からはそんな感じはしない。
全体として満足の行く小説ではなかった。直木賞受賞作を読んだときに感じる奥深さを感じられなかった。でも、アマゾンでの評判はいいのでもしかしたら私の読み込み方が足りないのかもしれない。もしくは私が時代小説に慣れていないことも一因なのかも。
他の作者の時代小説をいくつか読んでみて、もう一度読み直してみるのもいいかもしれない。
さて、ようやく『善なるもの一なるもの』にとりかかります。文をひとつひとつ理解しながら進もうとするとちっとも読み進められない気がするので、ある程度のブロックずつとりあえず読み下してみて、その後読み返しを繰り返しながら理解してみようと思います。