メモ
2013.01.22
『ディパーテッド』 (2006年 / アメリカ)
 尺の長さ(152分)は私の性格的に気にならないのだけど、いやはや、銃弾しかものを言っていない映画だった。もっと惑わされて何もわからないまま終わるくらいの映画を期待していたんだけど、ハリウッドにその期待は無謀だったか。単純さと説明過多はやっぱりハリウッドの十八番なので、策謀ものには向かないのだなと。

 せめて先に『インファナル・アフェア』を観るべきだったか。
2013.01.21
『王妃の離婚』 佐藤 賢一
 べらぼうに面白くて、もうどうしたらいいのかわからない。コミック的な面白さ。文章なんだけど、描写から情景が浮かんでくるからほとんど画のような即物的表現力を持っている。佐藤賢一さん、面白いのは知っていたけど改めてほんとうに面白い小説を書く作家だったなあと。
2013.01.20
『アメリカン・ジゴロ』 (1980年 / アメリカ)
 以前ひとにすすめられていたのをようやく観た。

 リチャード・ギア演じる主人公ジュリアンは女性を「悦ばす」ことを生業にするジゴロ。ふざけ、笑い、いつでも「装う」ことをやめないジュリアンの前に議員の妻であるミシェルが現れることで、彼は自分の満たされない部分を直視させられる。「私が気持ちいいだけであなたにとってこれは『お務め』」と言ってジュリアンとのセックスを拒否するミシェルは、ジュリアンにとって人生に初めて照らされた光である。

 自分が悩んでいること自体を棚上げにし金稼ぎ一辺倒の生き方に逃避したのはジュリアン自身なわけで、この生活に至るバックボーンが見えないためになおさら彼に同情はできない。でも、そんなどうしようもない人間のところにやってくるから、ミシェルが聖女として輝くわけだ。

 男娼(とはジュリアンは少し違うが)というと『娼年』(石田 衣良)という大好きな小説を思い出す。殺人という大きな事件を絡めた本作よりも女性を悦ばす職業の男により焦点を絞った『娼年』の方が好きで、折にふれてはその影が脳裏に降りてきたのもジュリアンに寄り添うことができなかった理由かもしれない。

 古い映画なので最近の映画のハイテンションに慣れているとゆったりとした映像に見えるんだけど、それはまあ当たり前のことなので。
2013.01.19
不具合が直りました
 昨晩からの不具合を直すことができました。おいでいただいた方には、ご迷惑をおかけしました。
2013.01.18
「推薦」ページの不具合について
 推薦ページのログがすべて消えてしまいました。古いバックアップはあるのですが、サーバの調子が悪いようで、復帰作業を行うことができません。
 また、沙々雪の作成に利用しているシステムにログインすることができず、更新も行えない状態です。いつ改善されるかわかりませんが、どうかお待ちください。