メモ
2007.10.10
 きのう「yom yom」のVol.4を読み終え、夕方ころから「クレィドゥ・ザ・スカイ」を読み始めました。そのまま、睡眠をとる以外はほとんど休みなく読みつづけていました(食事中の読書は行儀がわるいと思いつつ、ひとりでいるとついやってしまいます)。

 とうとう読んでしまった、という思いが一番に浮かんできました。
「スカイ・クロラ」シリーズ、第5巻にて完結です。読書記録を見返してみると、3、4巻も10月に読んでいました。3巻に関しては10月1日に読了となっているので、正確に言うと読んでいたのはほぼ9月ということになりますが、意識して「クレィドゥ・ザ・スカイ」を10月に読もうと思っていたわけではないので、ちょっとおもしろい偶然です。どの本も発売されてすぐに買ったはずなので、手元に置いてから読み出すまでにはこれくらいの時間をかけるのがちょうどいいシリーズだということかもしれません。
 4巻に関しては一読しただけで、しっかりとストーリーを覚えていません。あえて、読み返すこともせずに「クレィドゥ・ザ・スカイ」は読みました。時期をみて、1巻から順に読み返すつもりです。このシリーズ、時系列順に読もうとおもうと2巻から読むのが正解なのですが、私は刊行順に読んでみたいと思います。もしくは、1巻から5巻まで読んだあと、もういちど1巻を読み返すかもしれません。

 思い入れの深い作品は、長く続くよりも、バランスをくずす前に潔く完結して欲しいと思っています。5巻というのは、私にとってとてもいいタイミングでした。
 ただ、「クレィドゥ・ザ・スカイ」を買った6月のメモでもさんざんぼやいていますが、巻末に広告が載ったのがどうしても気になるところです。自由に飛ぶために身軽であることを必要とする彼らの物語に、どうしてこんな余分なものをつけてしまったのか。せめてチラシを挟み込むくらいで妥協してくれないものかと、考えてしまいます。
2007.10.06
 今、「川の深さは」を読んでいます。
 文庫化されて平積みにされているのを見てからずっと気になっていた本なので、かれこれ4年以上になります。ただ、どうにも文章自体が読みにくくて、なかなかすすみません。ですが、登場人物たちがとっても魅力的なので、じっくり腰を据えて楽しんでいます。

「川の深さは」を読み終わったら「yom yom」のVol.4を読むつもりでいます。こちらは、山本文緒さんの書き下ろしが楽しみです。
 そして、その後には「クレィドゥ・ザ・スカイ」を読もうかと思っています。秋に読みたい、と思っていた本です。
2007.09.29
 遅くなってしまいましたが、「夏目友人帳」を読みました。おすすめ、ありがとうございます。
 まずは一冊、と思って一巻だけ買ってみたのですが、すぐに既刊本をすべて買ってしまいました。おもしろかったです。アマゾンのレビューでも言われているとおり、今市子さんの「百鬼夜行抄」だとか漆原友紀さんの「蟲師」を思わせる設定です。私は、冒頭のシーンでCLAMPの「XXXHOLiC」を連想したりもしました。

 けれど、流れている空気はずいぶんちがうように感じました。その一番の理由は、主人公である夏目にあるようです。どのコミックの主人公も人ではないものが見えるひとびとなのですが、それぞれにその境遇をなげいていたり、あくまで人外のものとして距離を置こうとしていたりします。
 対して、夏目はこの物語のなかで、妖(あやかし)とふれあったり、助けたり、愛したりするようになります。人に対しても妖に対しても、わけへだてがないのです。そのためなのか、妖に対して恐ろしさというものをほとんど感じません。

 緑川さんのコメントから、とても大切につくりあげていることがつたわってきます。一ページ一ページを丁寧に読み進めてしまいました。こういう創作をしてくれるひとがいるというのがとてもうれしいです。5巻の発行が楽しみです。緑川さんのほかのコミックも、読んでみようかなと思っています。
 あと、ニャンコ先生の本来の姿が美しくって大好きです。しなやかで強い獣には、いつでも心動かされます。猫好きとしては、少年と猫という組み合わせもつぼをつかれました。
2007.09.24
「半落ち」を読みました。最近あまりにも速すぎるスピードで読書を進めていたので、あえてスローダウンするつもりでゆっくりと読み進めていました。
 よくある警察小説かサスペンスだと思って読んでいたため、ラスト数ページに涙が止まりませんでした。久しぶりに、心からの快い涙でした。映画でタイトルを知り、ずっと気になっていたのですが、ようやく読めてよかったです。
2007.09.14
 昨日、「老ヴォールの惑星」を読み終えました。感想は、「すごい本に出逢ってしまった」。

 私は、自分からはあまりSFやファンタジーは読みません。設定やストーリーが重視される物語よりも、人間の持つささやかな感情をとらえた小説を好むからです。だから、現実の世界を舞台にした小説を読むことがほとんどです。
 けれど、「老ヴォールの惑星」を読んで、特殊な環境下だからこそ描くことができる感情の流れもまたあるのだな、とつよく実感したのです。またひとつ、大切な作家とジャンルが生まれました。

 作者である小川さんが影響を受けたという小説の話が解説で出ていました。どこかで聞いた話だな…と思い、確かめてみたらやっぱりでした。「レインツリーの国」で、主人公のカップルが結びつくきっかけとなった小説です。正確には、その小説のモデルとなった本でした。
 思わぬところでつながっていくこういうささやかな輪が、大好きです。

 ところで、今日は本を買い込んできました。気になっていた本をいろいろ買いましたが、「酸素は鏡に映らない」をようやく買えたのがうれしいところです。ミステリーランドシリーズは、これからゆっくり集めようと思っています。

 さて、そして「夏目友人帳」をおすすめいただき、ありがとうございました。じつは、書店でバイトをしていたころからずっと気になっていたのです。ちょうど一巻が出たときでしたから、かれこれ2年です。
 今日行った書店には4巻しか置いていなかったので、ほかの書店で探してみようと思います。