メモ
2006.09.20
 「ひかりをすくう」、読み始めました。一気に、第六章まで進んでいます。
 人生の休憩時間、というのは、たとえ必要ではなくても、持てるものなら持った方がいいのだと思います。ぽっかりとした、“何もない”がある時間。「きたないを溜めていくキャパシティ」は、きっと気付かないままにいっぱいになってしまうから。

 「ふたつのスピカ」、おすすめありがとうございます。初のコミックスのおすすめですね。これ、知ってます! 本屋でバイトをしていたときに、よく売れていました。確か、アニメ化もされました…よね? 買い揃えるのはちょっと厳しいので、漫画喫茶で読んでこようと思います。
2006.09.19
 加地のバカ。死んでしまうなんてきっと思いもせずに、謝ることもできるなんて思ってたんでしょう。たった一瞬も後悔しないように、本当は生きなきゃならないのに、人ってなんておろかなんだろう。
 愛しさの変わらない、奈緒子の心を有り難く思いながら、二人を見つめていけばいい。頭を下げて謝り倒す準備をしながら、二人を気長に待っていればいい。

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 心の、あるいは魂の壊れる音を聞いた人間が、「生きていける」と思えるようになるのって、きっとこの世で一番の救いじゃないでしょうか。色の薄くなってしまった世界に、また色を塗れるなら。
2006.09.17
 奈緒子と巧が手を握ることでつながる輪、まず浮かんだのは、三人が内側を向いている閉じた輪でした。けれど、「あ、これはちがう」とすぐに打ち消されて、それぞれに外を見ている三人が、私の中ですんなりと馴染みました。動くことでしか見つけられないもののために、いつまでも同じ場所に立ってはいられないから歩いてゆくために、巧は奈緒子と手を繋ごうとしているのだから。
2006.09.16
 久々に晴れ…というのに、今日はバイトにて一日屋内におりました。家からバス停までが、ささやかな太陽お楽しみタイム。初めてFINEのお天気アイコンを使えてうれしいです。

 「流れ星が消えないうちに」、ぐんぐん進んでいます。丁寧に読みたいと思いながら、早く早くと進んでしまって。もう半分を過ぎようとしています。「ひょろりとした体で、ひょろりと立つ」加地君の姿がふと頭に浮かんで、くすりとしました。
 この小説にただよう雰囲気はなんでしょう。綺麗で、寂しくて、嬉しくて、はしゃいでしまいたくて、そしてかたちのない。夕日に伸びる影を、自分の影かと疑う、そんなふうにふと似せに感じてしまう世界の中で、ふたりはやっぱり本物なんでしょう。彼女たちにもたらされたものは、その原因が喪失であるからこそ、忘却という「失うことによる救い」は望めない。なら、その先にあるものは? そもそも、先とは?

 高校時代、天文部に所属していました。先代の先輩方が作ったもので、私たちの代は製作に関わることはありませんでしたが、プラネタリウム、ありました。あの星空は、決して忘れません。流れ星マシン、いいですね。思いつきもしなかったです。
2006.09.15
 ようやく、「流れ星が消えないうちに」を読み始めました。
 一章を読み終えないうちに、「あ、」という感覚。なんと言えばいいのか、「きっと大切な物語になる」という、予感のようなものです。
 必ず当たる、というわけではないけれど、これがあると、丁寧に丁寧に読み進めたくなるのです。けれど先へも進みたくて、結果的にはずいぶん早く読み終えたりもする。

 紡がれた言葉が持っている、悲しみとも嘆きとも呼べない、濃くはないのにきちりと存在する質量。体が、それに触れて、悲鳴にもならない声を上げている気がします。