メモ
2007.10.25
 13日に「キノの旅」を読み終わってからとりかかっていた「屍鬼」の一巻を、ようやく読み終えました。
 登場人物が多く入り組んでいるためか、めったにないほどじっくりと時間をかけて一巻を読み上げました。しかし、半分を過ぎたあたりでだんだん興に乗ってきました。これから先はもう少しスピードが上がりそうです。
 内容が決して明るいものではないことがひしひしと伝わってくるので、覚悟を決めた上で読み進めていこうと思います。小野不由美という作家の表現力はやはり、底なしのように果てが見えません。
2007.10.20
 「きみのためのバラ」をおすすめいただき、ありがとうございます。池澤夏樹さんは長く気になっていた作家さんだったのですが、著作が多いこともあってなかなか手が出せずにいました。いいきっかけになりそうです。
 ただ、今は「屍鬼」を読んでいる途中なので、こちらが読了次第になります。
 小野不由美さんは「十二国記」のイメージが強かったのですが、「屍鬼」はうって変わってかなり薄暗い雰囲気を感じています。どうもこちらに長く時間をかけてしまいそうなので、読み始めはちょっと先になりそうです。

 今日、「読書力」を読了しました。大学で読書感想文の宿題が出たので、さっそく読んでみたもの。
 読書をする意味と読書に親しむ方法を、これでもかと根気よく書き連ねています。有名な本ですからタイトルは知っていたのですが、実はずっと避けていました。

 自分にとって本を読むというのはかなり大きなウェイトを占めるもので、それを理論づけられることに抵抗があったからです。「読書力」というタイトルから、読書が体系的に分析されるのを見ることになるだろうと考えていました。
 そんな本を課題ということで強制的に読む環境に置かれたわけですが、いい意味で見事に予想を裏切ってくれました。読んでよかったです。著者自身がまず読書を楽しんでいることが伺えて、語られていることのいちいちに頷きながら一気に読み終えてしまいました。

 「読書力」のなかで、文庫系百冊新書系五十冊が「読書力がある」ことの基準だと出ています。そして、一般的な順番としては文庫(小説)から新書に移行するものだともありました。その順序に従うと、私はいまだに文庫期にいることになります。
 今まで私は、新書を読むことを避けてきました。それは、新書が面白いことを知っているからです。一度新書を読み始めてしまえば、しばらく文庫に手を伸ばすことはなくなるだろうと感じていました。だから、もうしばらくは小説読書に没頭したいと思って、あえて新書からは遠ざかっていたのです。
 しかし「読書力」を読んで、一気に新書熱に火がついてしまいました。「屍鬼」と「きみのためのバラ」を読み終わったあとには、まずは五十冊、新書を読むつもりでいます。

 推薦では、私の読書傾向とはちがった本をすすめていただけることも楽しみのひとつなので、おすすめしたいと思っていただいたときに、自由に投稿してもらえればと思います。
2007.10.18
 ふられ続けていた「雨柳堂夢咄」の1巻ですが、月曜日に5店目にしてようやく見つけることができました。長かった…! とりあえず、と思って1、2巻を買ってみたのですが、翌日には6巻までそろえていました。
 素直に白状すると、絵柄は決して好みではありません。きらいというほどではないですが、イラストが理由で買うことはまずないだろうと思います。その上で、空気の出し方やストーリーの構成力、キャラクター同士のやりとりの呼吸のうまさにぐいぐい引き込まれました。恐ろしさを感じる描写は不思議なほど少なく、幽霊もの・妖怪ものというよりも、幻想譚と呼ぶのがいちばんふさわしいようです。
 骨董にはまったく縁のない生活をしていますが、愛着のあるものをなんとなくなでてみたり、落としてしまったときに思わずごめんと謝っていたり、そういう性格をしているためか、人外のものにやどる心の物語がとても好きです。なんとも心地よく読ませていただきました。
 梨木香歩さんの「家守綺譚」を少し思い出したりもしました。おすすめ、ありがとうございました。次巻が楽しみです。

 「放課後保健室」というコミックがとても好きです。最終巻ひとつ手前の9巻が発売されたので早速買ってきました。ラストへ向けてもろもろの全貌がはっきりと提示されて、なんとも読み応えのある巻でした。読み続けたシリーズが完結する寂しさはありますが、それ以上に期待を持ってラストを楽しみにできるシリーズです。

 ここ数日メモをさぼっていたせいでいろいろと書きたいことがたまっています。続きは、明日にでも。
2007.10.12
「雨柳堂夢咄」、今日も見つかりませんでした…。大判サイズならあるのですが、懐事情が許してくれません。明日、時間が取れたらまた違う書店に行ってみようと思います。

「酸素は鏡に映らない」、読み終わりました。やはり、上遠野さんはぐいぐい読ませてくれて楽しいです。
 たっぷり上遠野ワールドを展開しながらも、“こどもたちへ”という姿勢もほんのりと見えて、うきうき気分で楽しませてもらいました。上遠野さんの本をすべて読んできた身としては、感慨深いシーンもたくさんありました(上遠野さんの小説は、すべてつながった同じフィールドを舞台としているので、「酸素は鏡に映らない」にも見知ったキャラクターが出てきます)。

 さて、さきほどとあるブログで知ったのですが、小野不由美×藤崎竜で「屍鬼」連載、だそうです。思わず叫んでしまいました。なんて素敵な組み合わせ…!
 数年ぶりで、コミック誌の立ち読みなどしてしまいそうです(コミックは単行本派なので雑誌は読みません)。勢いで、「封神演義」の完全版にも手を出してしまうかもしれません。連載当時、大好きだったいろんなシーンが思い出されます。
 ああ、急いで「屍鬼」を読まないと。ずっと気になっていた小説だからこそ、コミックが絶対に楽しいだろうからこそ、始まりである小説から読まないと気がすみません。
2007.10.11
「雨柳堂夢咄」をおすすめいただき、ありがとうございます。今日さっそく書店まで足を運んでみたのですが、一巻だけが品切れになっていました…。明日、別の書店に行ってみようと思います。

 せっかくだからとぐるぐる文庫コーナーをまわっていたら、ずっと気にしていた本が一冊二冊と見つかってしまい、積読本が大量にたまっているのに…と思いながら、買ってきてしまいました。未読の本を一度すべて消化しようと思っているのですが、一度書店に足を踏み入れるとそのまま帰ってくることがなかなかできません。

 今は、「酸素は鏡に映らない」を読んでいます。内容自体はあいかわらずの上遠野ワールド全開なのですが、とにかく装丁が贅沢です。くくりとしては児童書に分類されるミステリーランドシリーズですが、確かにこんな贅沢、大人の本には許されないかもしれません。もし書店で見かけることがあれば、どれでもかまわないのでぜひ一冊、手にとってみてもらいたいシリーズです。執筆陣も豪華なら装丁も贅沢で、こんな本を「あなたのためにつくったんだよ」と差し出してもらえる今のこどもたち、いいなぁ。