2010 年に観た映画のなかから特に印象的だったものを 10 本ピックアップしてみました。
明確な順位をつけたわけではありませんが、ざっくりと上の方がより面白かったものです。
01『月に囚われた男』
明確な順位をつけたわけではありませんが、ざっくりと上の方がより面白かったものです。
01『月に囚われた男』
地球の燃料資源が枯渇した近未来で、たった一人で月に駐在し地球に資源を送り続ける男の話。近未来 SF なのだけど、描いていることは「生とは、存在とは、自分とは?」という骨太で不朽のテーマ。誰彼構わずおすすめしたい。
02『バーレスク』めくるめくショービズ界を舞台にしたミュージカル映画。捨てコマなしのショーシーンと魅力的な登場人物たち、そして何より主演のアギレラが聴かせるパワフルな歌声に、100 分間魅了され続けた。
03『NINE』映画監督が主役のミュージカル映画。同監督の『シカゴ』のイメージで「物語でなくショーシーンを楽しむ」つもりで観たら、しっかりストーリーに気持ちを持って行かれてしまった。主人公の愚かさが哀れであると共に可愛い。
04『オーケストラ!』かつての名指揮者が、ふとしたことから偽の楽団を結成してパリで公演を行う。音楽、愛、歴史、贖罪、仲間、ユーモア。多くの要素がこの映画には存在していて、とても語り尽くせない。笑えて、泣けて、心が揺れる生粋の名作。
05『ヒックとドラゴン』一人前になれない少年ヒックと尾翼をなくして飛べないドラゴン。ひとりと一匹のまったくの偶然から起こった出会いが世界をひっくり返していくさまに、とにかくワクワクさせられた。まさに「大人も子供も楽しめる映画」。
06『イノセンス』攻殻機動隊映画化第二作目。一作目に比べてぐっと洗練された作画と「人間と人形の違い」という魅力的なテーマがあいまって、くり返し観て楽しめるアニメだと思う。
07『処刑人II』神の啓示を受けた双子の兄弟が悪人を次々と成敗してゆくガンアクション。あえて II を選んだのは双子の父であるノアが私のお気に入りだから。何も考えずとにかく「かっけえ!」と叫んで楽しんでしまうべき良質エンタメ。
08『茄子 アンダルシアの夏』自転車レースを軸に、人生のほろ苦さが少しだけ重く、でも爽快に描かれる。スペインの乾燥した空気が肌で感じられるようで、始まりから終わりまで一瞬の退屈もなかった。主人公ぺぺの頑固でひねくれで一途な性格がまたいい。
09『ベスト・キッド』言わずとしれた人気作。いじめられっ子の少年がカラテを通して成長してゆく。愛されるには理由があるなあと納得した。すごく単純なストーリーなのだけど、等身大の少年の姿に素直に好感が持てる。
10『インセプション』独自の設定で展開する、夢の世界を舞台としたサスペンスアクション。“夢の中” という設定ならではの現実離れした映像に興奮し、同時に人間の心理ドラマも味わえた。脳を別世界で占拠してくれる、プロの映画人による仕事だと思う。